現在の人間は,ソフトウェアでしかない。データを処理し,ハードウェアに渡し,結果を受け取り,再び処理を行う。だが,シームレスな情報の取得と処理を追及していくと,人間は当然,ハードウェアへと近づいていく。そして人間は,その存在自体が,ハードウェアデバイスへと変化する。
昨年から耳にするようになったウェアラブルコンピューティング。ウェアラブルがネットワークにつながるとき,人間の感覚能力は拡張され,記憶は豊かになり,人づきあいが円滑になる。インターネット装備人間は,数限りない電子書物や電子地図,カレンダーやスケジュールなどのデータベースに素早くアクセスでき,現在のコンピューターの使い方は根底から変化していく。10月18日・19日のウェアラブル・コンピュータ国際シンポジウムで,その世界がさらに近づくだろう。
好きなときに好きな場所に映すことができる仮想ウインドウモニタを,たとえば右目眉毛の先当たりに表示する。眼の動きは常に探知され,それによって操作を行う。ファイルを開くのも,スクロールも,リンククリックも,すべて視線だけで行う。耳穴付近に着けたゴマ粒ほどのシールは,必要なサウンドを出すスピーカーと,人間の声を拾うマイクロフォンとして機能する。入力は,音声認識によるか,それとも脳の一部をスキャンしてダイレクトに送り込むか。必要な演算は胸ポケットに入れたカード1枚ですべて処理。人間の肉体はそれ自体がコンピュータハードウェアとなり,ワイヤードデバイスとなる。
そんな,空想絵図は,ちょっとずつだが,現実に近づいてきている。肉体そのものが,ハードウェアデバイスとして機能すること。人間の次なる進化は,それが達せられたときかもしれない。カッコイイナァ〜(^_^)。(kerberosさん,情報Thanxです。)
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